時給925円では安心して生活できない 最低賃金1500円を求め訴え 千葉

千葉県内7カ所で5月29日、最低賃金の引き上げを求めるキャラバンが実施されました。

<千 葉>5.29ちばキャラバン行動を実施

小林 春彦(京葉ユニオン幹事)

「今すぐ最低時給1500円!今すぐ同一労働同一賃金!」をアピール 「コロナ解雇は許さない!コロナ禍に負けない!セーフティーネットを!」と呼びかける

このキャラバンは、なのはなユニオン・ユニオン市原・I女性会議・反失業千葉県共闘会議・市原地区労・千葉スクラムユニオン・東葛ふれあいユニオン・松戸労組会議・習志野地区労・木更津地区労・郵政ユニオン千葉・N関労千葉支部・国労千葉地本・ユニオン習志野・京葉ユニオン・日音協の計16団体で実行委員会を作り、毎年、最賃審議会が開催される前に県内主要7駅頭でリレートークとチラシ配布等キャラバン方式で行っている。

全行程参加、途中参加、スポットで参加は自主性で、1か所25~35名程度の参加で延べ200名が参加した。司会をなのはなユニオンの鴨桃代さんが行い、各自治体議員や、その地域の労組・ユニオン、不当解雇の争議団、原告などが発言した。

今年も全国最賃キャンペーンに呼応し、JR柏駅東口10時→JR松戸駅東口11時→JR市川駅北口12時30分→JR船橋駅北口14時15分→JR津田沼駅北口15時→JR稲毛駅北口15時45分→JR千葉駅16時30分の順序で宣伝行動を展開した。

また、懸案だった千葉労働局への申し入れと交渉に向けた意思統一ができた。

リレートークでの訴え

(1)コロナ禍で派遣社員・パート・アルバイトなどへの解雇・雇止めが10万人を超え、歯止めがかからない。また、休業・廃業が昨年だけでも5万6100件を超えている。医療崩壊ともいわれる中、ワクチン接種も進まず、コロナPCR検査も抑えられている。悪法ばかりを強行採決するな!コロナ対策に集中しろ!菅自公政権打倒!

(2)非正規労働者が2000万人を超え、就業人口の40%になっている中、年収は100万円台から200万円台に集中、仕事でも生活でも「正社員と同じ」を求められているのに処遇はまったく見合っていない。千葉県の最賃は時給925円でフルに働いても年180万円程度でとても安心して生活できない状況だ。今こそ「誰でもどこでも最低時給1500円」と世界の常識である「同一労働同一賃金」の実現する時だ。

(3)チェーン店の富士そばで残業代を支払えと25名が労働審判に申し立てた。雇用調整助成金の不正活用の件や悪質な不当労働行為で都労委に申し立て闘っている最中に、組合潰しを狙った支部長、書記長に対する不当解雇に対して当該と弁護団、なのはなユニオン、全国ユニオンは解雇撤回に向けて全力で闘っている。

(4)ユニオン市原では、通勤途上災害、看護学校での求職満了と同時に解雇された問題、派遣期間中に解雇された仲間の問題等コロナ禍で労働相談が増えている。会社申し入れ、団交等相談者に寄り添いながらたたかっている。

(5)今、正社員、契約社員、パート社員、派遣社員などすべての働く人が生活・雇用不安にさらされている。何かおかしいことがあったら「納得できない」と声を上げよう。そして、一人で悩まず、一人でも入れる組合(ユニオン)に相談と加入を!

(6)コロナ禍に負けない。休業補償や雇用調整助成金(雇用主)等、働く者をサポートする制度を活用しよう。その制度の仕組みや手続き等、先ずは相談を!

街ゆく人の反応と今後の課題

幸い天気にも恵まれ、駅周辺の人出は多く、足を止めてトークに聴き入る人や直接話しに来る人も多く、「頑張れ!」の声もかかるなど、反応は上々だった。

今後の課題としては、

  1. チラシの受け取りが例年より悪かった。やはり、ひと手間かけてのティッシュペーパーとの抱き合わせが必要。
  2. 職場・賃金実態から、大幅賃上げと最賃の闘いの重要性、キャラバン行動への意識高揚のためにも、キャラバン前後の学習と交流が必要。
  3. 公務職場や他の主要組合との連携等の追求とSNS等の活用で広がりを作り、千葉県全体に広めること。