最低賃金再改定を要請「物価高騰で低賃金労働者の生活苦しい」ユニオンネットワーク・京都

ユニオンネットワーク・京都は、最低賃金を年内に再改定するための諮問を行うよう京都労働局に求めて、9月30日に1回目の要請を行っていましたが、11月2日に2回目の要請行動を行いました。

京都労働局は、物価上昇は理解するが、改定の3要素のうち賃金と支払い能力の点で難しく、本庁に確認したが、異例の見直しをする状況とは言えないと答えました。

それに対して、賃金や支払い能力を理由に最低賃金の引き上げを行わなければ、電気やガス代が高騰する中、低所得者は冬を越すことはできない、むしろ、中小企業が引き上げられるような施策を早急に実施することが必要だと主張しました。

また、中央最低賃金審議会では、目安全員協議会が開かれていることから、ランク制の見直しではなく、ランク制を廃止して全国一律化へ見直すよう求めました。


地域別最低賃金 再改正の要請

9月30日に同趣旨の要請をさせていただきました。再度、要請いたします。
10月21日に発表された9月の物価指数は、総合で前年同月比3%増、基礎的消費支出では4.6%の増加です。低所得層ほど生活が厳しくなっています。電気・ガスが20%以上もの値上がりで、冬に向かう時期になって、暖房費負担が心配です。最低賃金の再改定を至急実行されるよう強く訴えます。
趣旨は前回と同様ですので繰り返しませんが、一刻の猶予もないところに来ていることを強調させていただきます。
10月24日には厚生労働省に、「最低賃金大幅引き上げキャンペーン委員会」から最低賃金再改定の要請が行われています。私どもも参加するこのキャンペーン委員会の要請の中でも、最低賃金三要素(生計費、賃金、支払い能力)が焦点になっていました。「生計費」の急増は明らかです。「賃金」については、現在の物価急騰に追い付いていませんが、物価高騰は賃金がどうであれ待ってはくれません。低賃金労働者ほど貯蓄ゼロ世帯は多く、世間の賃金引き上げを待っているゆとりはどこにもありません。また「支払い能力」については、企業物価指数が前年比9.7%増で、商品価格に反映できていない企業が大半です。この半年で支払い能力はむしろ低下していると言えます。だからこそ、最低賃金制度の側から、賃金引き上げを可能とする施策を求めるべきだと考えます。
本日、中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)が開催されると承知しています。
最低賃金決定の3要素や、審議の基礎となる資料・データーの選択はもちろんですが、全国をランクに分けた決定方法そのものを見直すことを強く求めます。
都市部でも地方でも必要生計費に極端な違いはありません。むしろ働く人の賃金の「最低限度」を決めるなら、全国一律であるべきだと考えます。
同一労働同一賃金の考え方からしても、地方間の大きな格差は解消すべきです。
京都地方最低賃金の再改正と目安制度の改正を要請します。