エッセンシャルワーカーが訴え 最低賃金引き上げを

今年度の最低賃金の引き上げに向けて、労使とも取り組みが早まっています。

全労連は、福祉現場に焦点を当てて、大幅引き上げを求めました。介護職のある男性は、感染を防ぎながら専門性の高い仕事をしているのに、教育にかける費用が高く、貯蓄に回せず悩んでいます。

一方、経営者団体は、最低賃金を引き上げると、ボーナスの切り下げ、労働者の削減、ひいては倒産を招くと主張しています。

確かに、このコロナ禍で零細企業から支援を求める声は上がっています。ですが、大手企業でさえ、最低賃金に近い金額で働かせているところもあります。また、すでに、非正規労働者は職を失っています。地域経済が回らないのは、消費者の懐が寒いためであって、最低賃金を上げれば、その経済は動き出します。

最低賃金は、労働者の最低限度の生活を守るための制度です。コロナ禍を理由とするなら、それは別の支援制度を充実させるべきです。